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東洋医学は本来中国伝統医学を意味しています。漢方医学、針灸医学、太極拳、気功、薬膳療法などが含まれています。
これらの治療法はそれぞれに特徴があり、しかも、日常の生活習慣の中に簡単にとり入れることが出来ます。例えば、身近にある食材を漢方理論にもとずいて組み合わせると、漢方薬と同じように体質を変えたり、強化することが出来ます。また治療においては、漢方薬と鍼灸は車の両輪のようなもので、漢方薬は体内からの治療、鍼灸は体表からの治療だといえます。
診察の結果、東洋医学的な治療を行なったほうがよいと診断した時には、原則として漢方薬と針治療を併用して治療をおこなっています。
その理由としては、その相乗作用で高い治療効果が期待できるからです。よく鍼治療は疼痛を緩和させるだけの手段だと思われがちですが、本来は病気を治療する手段として有効であり、その効果も即効性です。
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| 例えば、手術後の癌患者に鍼灸治療を行った場合は、行なわない患者より出血が少なく、傷口の治癒も早く、感染を起こしにくいことが証明されています。気功や太極拳は高齢者にとって理想的な運動療法ですが、長年続けることによって内分泌機能や免疫機能が活性化し、老化指数も低下することが実証されています。従って、自分の体に適した漢方薬や民間薬を服用し、定期的に気功や太極拳を行ない、時々薬膳を食べることによって、抵抗力の強い若々しい体をつくりあげることが可能なのです。
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日本は今、世界一の長寿国でありながら、ストレスや将来への不安から心の間題を抱えている人がたくさんいます。二十歳以上の一万人を対象にした調査によると、67%の人が何らかの不安を抱いていると回答があり、
第1が老後の生活、第2が健康間題です。これほど西洋医学が進歩している中で、その最先端の医療機器でも判別できない病気、原因不明の病気が増えています。
西洋医学は視覚的に確認できる検査データが中心になる医療ですが、目に見えない部分、つまり生理的・精神的な部分にも焦点を当てて三千年来培ってきたのが東洋医学です。
従って、病気発症→検査→治療という流れの西洋医学に対して、病気になる前に予防できるのも東洋医学の大きな特徴といえます。
現在の西洋医学だけでは対処できない時代がやってきた今、ようやく全国の大学医学部・医科大学で漢方医学卒前教育が実施されるようになりました。
今後は西洋医学は相互補完しつつ新しい医療形態として難病の制圧に貢献するものと確信します。
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人間の体には自然治癒力があり、それを助長するのが漢方です。漢方医学では人間の基本的な構成成分となる気(体内を流れるエネルギー)、血(血液)、水(血液以外の体液)の三つが体内でバランスよく循環していれば健康であり、崩れた場合は病気だと考えております。宇宙の万物はすべて五種類(木、火、土、金、水)の系統に分類することができ、これを五行属性の法則いいます。木が燃えると火に、火が燃え尽きると土に、土の中には金があり、金は水を生み出し、水は木を育てます。この経路が順調に巡っている状態を健康といい、悪循環が生じると健康障害が起こります。木に属するのは肝臓と胆のう、火には心と小腸、土には脾(ひ)と胃、金には肺と大腸、水には腎と膀胱(ぼうこう)が帰属します。この五行属性は一年を通した季節や一日の中の時間に当てはめることもできます。五臓はそれぞれ肝臓は酸っぱい味、心臓は苦い味、消化器系は甘い味、呼吸器系は辛い味、腎臓は塩辛い味を必要としますが、取りすぎると反対に機能を悪くしてしまいます。また、体の中で生じる情緒的変化(怒り、喜び、驚き、憂い、悩み、悲しみ、恐れ)が臓器を傷めると同時に、外からの風、暑、火、湿、燥、寒も悪影響を及ぼします。従って一つの病気の背景にあるさまざまな要因を探り、法則を基にして組み合わせていくのが漢方独自の診察、治療方法です。
具体的には
①問診:西洋医学的内容の他に漢方医学特有な内容について問診します。
②望診:西洋医学の視診に相当しますが、
③聞診:体の色々な部位の音也、体臭、口臭、排泄物の臭気など、聴覚や臭覚により病態を診ます。
④切診:体に直接触れて行う診察で、脈診と腹診が中心になります。
これら四診で得た情報を漢方理論に基づいて、系統的に分析し、が決まり、治療方針と漢方薬が決まります。
漢方薬は一つの方剤で多くの薬効があるので、少ない量で体と精神の両面を直すことができます。ただ、完全なオーダーメードなので同じような症状があっても、他人が服用するのは危険です。
人間の体は侵入してきた病原菌に対して防御する免疫組織がありますが、加齢によって免疫力が低下して、がんや感染症にかかりやすくなります。しかし、漢方の補腎薬を飲むことで幹細胞やリンパ球を作る機能が賦活化します。また体の正常な組織を攻撃するものをブロックする作用や消去する作用があり、病気を予防し、元気に長生きさせてくれるのも漢方薬の特徴です。
いずれにしても健康な生活を送るには適度な運動とバランスの取れた食事が重要です。特に漢方医学が注目しているのが太極拳で、日常的に続けることで心身を若く保ち、健康の維持増進に効果のあることが証明されています。
西洋医学で効果があるものに漢方医学を併用すると、西洋医学の副作用を軽減し効果を増強することができます。
西洋医学が無効であっても、漢方医学を併用すると好転する場合もあります
これまでは西洋医学がリードしてきましたが、ますます複雑化する現代人の病態を治す全人的医療として、漢方医学が世界中で注目されています。西洋医学で対処できないものでも漢方医学でほとんど対処できるので、健康な毎日を過ごすために東洋医学で「健康貯蓄」をしてください。
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| 医師会 健康セミナー |
| 「東洋医学で健康貯蓄」 清水 寛 講演より |
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